『島』フライング見学しちゃいました。

初めまして、昨年よりパパタラファイナルフェスボランティアとして、
すっかりパパタラ三昧な日々を送っているスタッフです。

これからボランティアであり、一ファン(単なる大ファン)の視点から
フェスのあれやこれやをリポートして参りたいと思いますので、
楽しみにしていてくださいね。

まず、新年1発目のニュースは、いよいよ今週末に上演が迫った
『島』の稽古見学のレポートから!

日曜日、私を含むボランティア数名で『島』の通し稽古を見学させていただきました。

以下、私から見えた『島』です。


『島』。タイトルもシンプルながら、舞台もシンプルそのもの。
床があり、その上に女 ひとり、男 ひとり。 以上。

しかし、舞台がひとたび幕を開けると、そこにはさまざまな情景が浮き上がってくる。
空気が動くと、別の場所へトリップしていた。
そこは私の〝島″か。

懐かしい郷愁の海。見覚えのある細い路地裏。
なぜか持っている記憶。続いてゆく営み。
小道具や舞台美術、映像など何もないのだが、
そこには風があり波があり海鳥がいて、岬がある。

ふと気づくと、そこは海辺の町、路地を振り向くと老婆が窓辺から呼びかけてくる。
老婆と目が合う。その瞬間老婆の顔が目の前に迫り、息もできない。
また気づくと吹き荒れる風、波間のカモメ。 次の瞬間老婆とは別の女性が現れる。
よく知ってる人のような・・・もしくはいつかの自分か?
その向こうにどうしようもない生や性のようなものがうごめいたり、
もんどり打ったりしている。 それは男の姿をしている。
哀しいが愛おしい、切なくて頭がしびれる。

瞬きできずに島を旅しながら、気づくと舞台は終わっていた。
夢をみていたような、あの世に行ってきたような・・・不思議な原風景。

隣で見ていた同じくボランティアの男性は、「どうしてだかわからない」と言いながら、
涙が止まらなくなっていた。

帰りの車中でもボーっとしてしまいつつ、なんだかわからないが
自分の中に波が生まれ、風が吹いていることに気付く。
その余波はジワジワと膨らみ反芻されていく。
私の〝島″はどこにあるか・・この余波を楽しみつつ、まだ旅したい。

本番では、たったひとつ〝電球″が足されるという。
パパタラの灯りは、命を持つ。
この体内に生まれた余波の先に、新たに何が垣間見えるのか、本番で体感したい。


・・と、パパタラの舞台は言葉に置換するのが非常に難しいのですが、
私の見た『島』をどうにかこうにか言葉に直すとこんな感じです。
最初に述べましたように、舞台には二人の人間以外なにもありませんので、
恐らく見た方がそれぞれの中に、それぞれ違った〝島″を見るのではないでしょうか。

他の方がどう感じるのか、どんな〝島″が姿を現すのか、本番後に聞いてみたい!
是非ぜひ、あなた自身の身体で体感してみてください。



前回のニュースブログのインフォメーションに一部訂正がございます。
『島』公演中、上演後のアフタートークでゲストの山下洋輔さんの日程が
13日となっておりましたが、スケジュールの都合上14日に変更となりました。
予めご了承ください。

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Pappa TARAHUMARA Fainal Festival 1982年より日本のみならず、
世界を舞台にあらゆる境界を越えてゆく表現で活動を続けて参りました。

演劇ダンスカンパニー/パパ・タラフマラは、この度2012年度いっぱい(3月末)で
解散することとなりました。 それに伴い、パパタラ ファイナルフェスティバルを実施致します。

2011年12月から2012年3月にかけて、レパートリー作品を4作上演、 DVDや書籍の
発売等も予定致しております。 パパ・タラフマラとしては最後の公演となるこの機会に
ぜひ劇場にお越しいただき、歴史的な瞬間を共有させていただければ幸いです。
みなさまのご来場を心よりお待ち申し上げております。

http://pappa-tara.com/fes

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 島‐island■
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パパタラ最小規模作品、5年ぶりの再演。 それぞれの『島』抱えた男女の、
最もシンプルで、最も美しい作品。禁欲的なまでにシンプルな舞台に男と
女がそれぞれの幻影を描き、物語を生み出していく。
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作・演出・振付:小池博史
出演:小川摩利子 松島誠

日時:2012年1月13日〜1月15日

13日(金) 19:30〜
14日(土) 13:00★〜/18:00〜 ★
15日(日) 13:00★〜/18:00〜
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★…終演後アフタートク有り
【14日(金)】13:00~ 山下洋輔 (ジャズピアニスト)
【14日(金)】18:00~ 佐伯剛 (風の旅人 編集長)
【15日(土)】13:00~ 片山ま正夫 (公益財団法人セゾン文化財団理事)
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会場:森下スタジオCスタジオ (都営新宿線・都営大江戸線森下駅A6出口徒歩5分、
東京メトロ半蔵門線・都営大江戸線清澄白河駅A2出口徒歩10分)

全席指定席
前売一般  3,500円
学生・65歳以上・身障者割引 3,000円
(当日券 各券の500円増)


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SHIP IN A VIEW
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毎年再演の声がかかるパパタラ不朽の名作。
1960年代、日本が高度経済成長にさしかかってきた頃、様々な産業が混沌として
並び立っていた工業港都市をイメージした作品。
海をはじめとする豊かな自然と、林立する工場といった人工的なものとでひしめく町に
育った少年にとって、「船」は、その町と外の世界をつなぐもの、
外の世界への出口でもあった。
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作・演出・振付:小池博史
出演:小川摩利子 松島誠 白井さち子 関口満紀枝 あらた真生 池野拓哉 
菊地理恵 橋本礼 南波冴 荒木亜矢子 / 縫原弘子 開桂子 ヤン・ツィ・クック

日時:2012年1月27日〜1月29日

27日(金)19:30〜 ★
28日(土) 13:00〜★ /18:00〜 ★
29日(日) 13:00〜★
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★…終演後アフタートク有り
【27日(金)】港千尋 (写真家•著述家)
【28日(土)】13:00 葛西薫(アートディレクター)
【28日(土)】18:00 是枝裕和(映画監督)
【29日(日)】天童荒太 (作家)
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会場:シアター1010(足立区芸術劇場)
(JR線・東京メトロ日比谷線・千代田線・半蔵門線・東武伊勢崎線・
つくばエクスプレス北千住駅4番出口直結)

全席指定席
前売S席 8,700円(ロンググッドバイ〜パパ・タラフマラとその時代<青幻舎より刊行
>付き)
前売A席一般 5,500円/前売A席学生・65歳以上・身障者割引 4,800円
前売B席一般 4,200円/前売B席学生・65歳以上・身障者割引 3,800円
(当日券 各券の500円増)



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パパ・タラフマラの白雪姫
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パパタラ初の全国ツアー作品!
子供も大人も楽しめる童話シリーズ。 パパ・タラフマラ童話シリーズ第3弾。
白雪姫(あらた真生)と継母(白井さち子)、ちょっと変な王子と小人たちが織りなす
不思議な森の神話的ストーリー。ユーモアと躍動感たっぷりのパパタラ版白雪姫。
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作・演出・振付:小池博史
出演:あらた真生 白井さち子 菊地理恵 橋本礼 南波冴 荒木亜矢子 石原夏実 
小谷野哲郎 アセップ・へンドラジャッド

日時:2012年3月29日〜3月31日

29日(木)19:30〜
30日(金) 13:00〜/19:30★〜
31日(土) 13:00★〜/17:30〜
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【30日(金)】トラフ建築設計事務所
【31日(土)】萩尾瞳 (映画 演劇評論家)

会場:北沢タウンホール(北沢区民会館)
(小田急線・井の頭線下北沢駅南口から徒歩4分)

全席指定席
前売一般 4,500円
学生・65歳以上・身障者割引 3,800円
(当日券 各券の500円増)


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